こんにちは。
このところExcelを受講中の生徒様より立て続けに
「Excelの絶対参照とか相対参照が何のことだかよくわからない」
とご質問をいただきました。
Excelの数式を扱う場合、必ず出てくるのが
•相対参照
•絶対参照
•複合参照
という3つの参照方法です。
多くの初学者の方が、
「A1とか$A$1とか、何が違うの?」
「$はいつ付ければいいの?」
「複合参照って何のためにあるの?」
と疑問に感じるポイントでもあります。
今回は、この3種類の参照についてご説明します。
【そもそも「セル参照」とは?】
Excelでは、セルの値を利用する時
A列の1行目のセルは「A1」、のようにセル番地を指定します。
例えば、
=A1+B1
という式は、
「A1の値とB1の値を足し算する」という意味です。
このように、セル番地を数式の中で使うことを「セル参照」といいます。
【なぜ参照の種類を使い分けるの?】
Excelの大きな特徴は、数式をコピーできることです。
例えば、
=A2*B2
を下にコピーすると、
=A3*B3
=A4*B4
=A5*B5
のように、自動的に行番号が下がり参照先が変化します。
この「コピーしたときに参照先をどう変化させるか」を決めるのが、
•相対参照
•絶対参照
•複合参照
です。
1. 相対参照(A1)
最も基本的な参照方法です。
=A1
◇特徴◇
$がついていない参照
コピーすると、コピー先に合わせて参照先も移動します。
=A2*B2
という式を下へコピーすると、
=A3*B3
=A4*B4
=A5*B5
のように、位置関係を保ったまま
行番号が下へずれていきます。
=A2*A3
という式を右へコピーすると、
=B2*B3
=C2*C3
=D2*D3
のように、位置関係を保ったまま
列番号が右へずれていきます。
◆イメージ◆
相対参照は
「今いる場所から見て、2つ左のセル×1つ左のセル」
のように、位置関係で覚えている参照です。
-使う場面-
•売上金額の計算
•合計
•平均
•点数計算
通常の表計算のほとんどで使用します。
2. 絶対参照($A$1)
列も行も固定する参照です。上下にも左右にも動けません。
=$A$1
◇特徴◇
どこにコピーしても、常に同じセル(A1)を参照します。
=A2*$A$1
を下にコピーしても、
=A3*$A$1
=A4*$A$1
となり、A1のセルはずれていきません。
◆イメージ◆
絶対参照は
「何があってもこのセルを見る」
という、住所固定の参照です。
-使う場面-
•消費税率
•手数料率
•為替レート
•基準値
1つの値を何度も使うときに最適です。
3. 複合参照($A1 / A$1)
列だけ固定、または行だけ固定する参照です。
$A1(列固定)
•列Aは固定 左右には動けません
•行番号は変化 上下に動くことができます
コピー時
•下へ → $A2, $A3
•右へ → $A1 のまま
A$1(行固定)
•行1は固定
•列番号は変化
コピー時
•右へ → B$1, C$1
•下へ → A$1 のまま
複合参照の代表例:九九表
複合参照が最もわかりやすい例が九九表です。
①A列の2行目から10行目に「1,2,3,4,5,6,7,8,9」の数値を入力します。
②B列~J列にも「1,2,3,4,5,6,7,8,9」の数値を入力します。
③B2のセルに「=$A2*B$1」と入力します。
④その式を右や下へコピーします。
式の意味
$A2
→左端の数字(A列の1~9)を参照するため、A列を固定します。
B$1
→上の数字(1行目の1~9)を参照するため、1行目を固定します。
結果
→1つの式をコピーするだけで、九九表全体が完成します。
★$ の意味を理解しよう
$ は
「この部分を固定する」
という意味で使われています。
$A:A列を固定
$1:1行目を固定
【F4キーで簡単切り替え】
数式内でセル参照を選択し、F4キーを押すと
A1 → $A$1 → A$1 → $A1
の順に切り替わります。
Excelで非常によく使う便利なショートカットです。
★まとめ
Excelの参照には3種類あります。
•相対参照(A1) → コピー先に合わせて変化
•絶対参照($A$1) → 常に同じセルを参照
•複合参照($A1 / A$1) → 列または行だけ固定
$ は「ここを動かさない」という意味
最初は難しく感じるかもしれませんが、F4キーを使って実際に数式をコピーしてみると、動きの違いがすぐに理解できます。
Excelの数式を自由に使いこなすための最重要ポイントの1つですので、ぜひ身につけておきましょう。
わからない時は、お気軽にスタッフにお尋ねくださいね!

