こんにちは。
Wordの「1ページ分縮小」という機能をご存じですか?
これは、文書がわずかにはみ出して2ページになってしまったときに、文字のサイズや間隔を自動調整して1ページに収めてくれる便利な機能です。
通常の画面には表示されず、クイックアクセスツールバーに追加しないと使えない[隠れ機能]でもあります。
先日この機能をご紹介した際、生徒様からこんな質問をいただきました。
「どれだけはみ出しても自動で1ページに縮小してくれるの?文字はどこまで小さくできるの?」
確かに、そこは気になりますね。
縮小できない場合は
「これ以上ページを圧縮することはできません」
と表示されますが、「これ以上」のこれとは何を指すのか、どこが境目なのか分からないですよね。
そこで今回、「1ページ分縮小」の限界を実際に検証してみました。
【実験環境】
※Wordのバージョンや選択したフォント、ページ設定によって結果が異なる可能性があります。
検証は次の環境で行いました。
• Word 365
• 用紙サイズ:A4
• ページ設定:既定
• 余白:標準
• 文字数:40文字(字送り:10.5pt)
• 行数:36行(行送り:18pt)
• フォント:游明朝
• フォントサイズ:10.5pt
【1ページ分縮小の表示方法】
1. Word画面上部の [クイックアクセスツールバーのユーザー設定] を開く
2. [その他のコマンド] → [すべてのコマンド] → [1ページ分縮小] を追加
3. クイックアクセスツールバーにアイコンが表示される
<実験1>改行の有無で結果は変わるのか
まず、「あと1行だけ2ページ目にはみ出した文書」で試しました。
「あ」を4行ごとに改行しながら入力し、ページを埋め尽くしていきます。
2ページ目の4行目まで達した状態で「1ページ分縮小」を実行すると、
→ 縮小できず「これ以上ページを圧縮することはできません」のメッセージが!
いきなり失敗?
フォントを小さくすれば収まるはずと思い、手動で8ptに変更しても2ページのまま…
原因は、改行(段落記号)が多かったせいでした。
いくらフォントを小さくしても改行の段落番号の数は減らないため、1ページに収められず、自動で縮小ができなかったのです。
そこで改行を削除して再度実行すると、
→ 縮小成功。フォントサイズが自動で9ptに縮小され、1ページに収まりました。
つまり、「1ページ分縮小」は
•フォントサイズの変更のみ を行う
• 段落の結合や改行の削除は行わない
という仕様のため、文書構成によって結果が変わることが分かりました。
<実験2>フォントサイズはどこまで縮小されるのか
改行が影響することが分かったため、ここからは改行なしで検証することにします。
「あ」を改行なしで2ページ分いっぱいまで入力(2ページ36行=2,880文字)。
この状態で「1ページ分縮小」を実行すると、
→ 縮小できず
文字数を少しずつ減らして試したところ、
→2ページ34行(2,772文字)で縮小に成功。
縮小後は、
• フォントサイズ:10.5pt → 5.5pt
• ページ数:2ページ → 1ページ
となりました。
ここで驚いたのは、Microsoftの説明にある「少し小さくする」ではなく、
約半分のサイズまで一気に縮小されたことです。
<実験3>さらに小さくなるのか?
次の疑問は、
「5.5ptが最小サイズなのかどうか。それより小さくなることはある?」
そこで、5.5ptになった文書に文字を追加して再び2ページにし、縮小を試しました。
最初は 2ページ15行(3,927文字)で試しましたが縮小できず。
文字数を減らしていくと、
→ 2ページ14行(3,816文字)で縮小に成功。
縮小後は、
• フォントサイズ:5.5pt → 4pt
• ページ数:2ページ → 1ページ
となり、5.5ptよりさらに小さくなることが確認できました。
<実験4>4ptより小さくなるのか?
Wordでは手動なら最小1ptまで設定できます。
では、自動縮小はどこまで小さくなるのでしょうか。
4ptになった文書にさらに文字を追加して縮小を試しましたが、
→ 縮小できず
次に、手動で3.5ptに変更し、1文字だけはみ出す状態で試しても、
→ やはり縮小できず
今回の環境では、自動縮小が行われる最小サイズは4ptであることが分かりました。
また、4ptで収まった文書を手動で4.5ptにしてみると、2ページ5行まで増えたため、
今回の文書では「1ページに収めるために必要な最小サイズ=4pt」だったと考えられます。
【実験結果まとめ】
• 初期フォントサイズ:10.5pt
• 最初の自動縮小:10.5pt → 5.5pt
• さらに縮小:5.5pt → 4pt
• 自動縮小の最小サイズ:4pt(今回の環境)
• 4ptで収まった最大文字数:3,816文字
• 3,817文字以上:縮小不可
• 3.5pt以下への自動縮小:行われなかった
【考察】
今回の検証から、「1ページ分縮小」は次のような特徴を持つことが分かりました。
• 段落構成は変更しないため、改行の有無で結果が大きく変わる
• フォントサイズを少しずつ下げるのではなく、必要量を一気に縮小する
• 自動縮小には下限があり、今回の環境では4ptが限界だった
つまり、Wordは「1ページに収めるために必要なフォントサイズ」を内部で計算し、
そのサイズが下限を下回らない範囲で自動縮小を行っていると考えられます。
★まとめ★
Microsoftの説明では、
「文字のサイズと間隔を少し小さくして文書を1ページ分縮小します」
とされていますが、実際には 必要に応じて大幅に縮小されることが分かりました。
一方で、改行や段落は変更されないため、文書構成によっては縮小できない場合もあります。
「1ページ分縮小」は、普段あまり使われない機能ですが、
• あと数行だけ2ページ目にはみ出してしまったのを1ページに収めたいけれど、余白設定は変えたくない。
という場面ではとても便利です。
この記事が「1ページ分縮小」の仕組みを理解する参考になれば嬉しいです。
ご不明な点がありましたら、スタッフまでお気軽にお声がけくださいね♪



